求人票に給与や休日数をどれだけ丁寧に書き込んでも、応募が思うように増えないと感じている中小企業は少なくありません。「高校生は結局、条件のいい大手を選ぶんでしょう」という思い込みは根強いですが、実際に高校生本人に会社選びの基準を尋ねてみると、まったく違う結果が見えてきます。この記事では、高校生が会社選びで実際に何を基準にしているのか、そしてその基準を中小企業がどう強みに変えられるのかを解説します。高校生の会社選びの基準を知ることは、求人票や採用SNSの伝え方そのものを見直すきっかけにもなります。
高校生の会社選びの基準、企業が誤解しがちなこと
中小企業の採用担当者と話していると、「うちは給与も休日数も大手に勝てないから、高校生には選んでもらえない」という声をよく耳にします。10名、20名、30名規模の会社ほど、この思い込みは強くなりがちです。
しかし、高校生の会社選びの基準は条件面だけではありません。就職を控えた高校生に直接尋ねてみると、企業側が想像している「重視ポイント」と、生徒本人が答える「重視ポイント」には大きなズレがあります。会社選びの基準を条件面だけで判断していると、中小企業が本来アピールできる部分を見落としてしまいます。
実際のアンケートで見えた高校生の会社選びの基準
あるSNS採用支援会社が、7月1日の求人解禁に向けた高校訪問に同行した際、就職を希望する生徒に会社選びで何を重視するかを直接尋ねています。その回答を集計した順位が、次のとおりです。
- 仕事内容
- 職場環境・雰囲気
- 給与
仕事内容
最も多くの票を集めたのは仕事内容でした。製造なのか、販売なのか、どんな職種でどんな業務に携わるのかという点を、生徒はまず具体的にイメージしたいと考えているようです。
職場環境・雰囲気
僅差で2位につけたのが職場環境や雰囲気です。人間関係が良さそうか、のびのび働けそうか、といった点は、高校生にとって仕事内容と並ぶくらい重要な判断材料になっています。
給与
一方で給与は3位となり、1位・2位とはかなりの差がつきました。もちろん給与は無視できる要素ではありませんが、少なくとも会社選びの入り口では、条件面よりも仕事内容や雰囲気が先に来る傾向があるといえます。
中小企業にとってこの結果が意味すること
この結果は、中小企業にとって希望が持てる内容です。給与や休日数といった条件面で大手と正面から戦うのは簡単ではありませんが、職場環境や雰囲気の良さは、規模に関係なく作り上げられるものだからです。
社員同士の距離が近く、社長と気軽に話せる、笑いのある職場だと感じてもらえれば、条件面で目立つ大手よりも、雰囲気の良い中小企業が選ばれるケースは十分にあり得ます。逆に大手企業でも、職場の雰囲気が伝わりにくかったり堅い印象を与えたりすれば、その時点で選択肢から外れてしまう可能性もあります。中小企業が入り込める余地は、思っている以上に大きいのです。
| 比較の軸 | 大手企業が有利になりやすい点 | 中小企業が勝負できる点 |
|---|---|---|
| 給与・休日数 | 制度として整いやすい | 一朝一夕には変えにくい |
| 職場の雰囲気 | 規模が大きく伝わりにくい傾向がある | 社長や社員の距離が近く伝えやすい |
職場の雰囲気をどう伝えるか
高校生の会社選びの基準で職場環境・雰囲気が上位に来るとわかったら、次のポイントは「雰囲気の良さをどう伝えるか」に移ります。ここで有効なのが動画です。
写真や文章でも会社の様子を伝えることはできますが、社長や社員がどんな表情で、どんな関係性で働いているかという情報量は、動画の方が圧倒的に多く伝えられます。「こんな人たちが働いているんだ」「こういう雰囲気の職場なんだ」という感覚は、テキストよりも映像の方が短時間で正確に届きます。
プロに頼めない時期でも今日からできること
求人解禁の時期が迫っていると、「今からプロに撮影を依頼するのは間に合わない」と感じる採用担当者も多いはずです。ですが、動画は最初から完成度の高いものを目指す必要はありません。今日から取り組める方法を整理すると、次の3つがあります。
- Googleマップに自己紹介動画を載せる
- 社長・社員の自己紹介をスマホで撮影する
- SNSアカウントで発信を始める
Googleマップに自己紹介動画を載せる
求職者や保護者は、会社を調べるときにほぼ必ずGoogleマップで所在地を確認します。ここに短い動画を載せておくだけでも、安心感につながります。中途採用向けにこの取り組みを行うと、応募への反応が良くなる傾向があります。所在地を調べるという行動は誰もが行うものなので、載せておいて損はありません。
社長・社員の自己紹介をスマホで撮影する
凝った編集や高価な機材は不要です。スマホで社長や社員が「うちはこんな会社です」と話す様子を撮るだけでも十分に効果があります。社長の顔が映っているだけで、見る側の安心感は大きく変わります。まずは完璧を目指さず、簡単な動画から始めることが大切です。
もっと本格的に雰囲気を伝えたい、インタビュー構成を工夫したいという段階になれば、プロに撮影・編集を依頼するという選択肢も検討する価値があります。内製、自社撮影にプロが伴走する形、撮影から編集まで任せる形と、進め方はいくつかあり、どれか一つだけが正解というわけではありません。今の体制や時間的な余裕に合わせて選ぶのが現実的です。
SNSアカウントで発信を始める
時間的に余裕があれば、SNSアカウントを作って数本の動画を投稿してみるのも一つの手です。「うちはこういう会社です」という発信を積み重ねることが、雰囲気を伝える土台になります。
まとめ
- 高校生の会社選びの基準は、給与よりも仕事内容や職場環境・雰囲気が上位に来る傾向がある
- 中小企業でも、雰囲気の良さを伝えられれば大手と十分に競い合える余地がある
- Googleマップやスマホ動画など、今日から始められる小さな一歩が採用の入り口になる
高卒採用は、条件面だけで判断されるものではありません。まずは自社の雰囲気を伝えるところから始めてみてはいかがでしょうか。まずはお気軽に無料相談からご相談ください。
