採用担当者の間で「自社で採用動画を撮ってみたいけれど、何を揃えればいいかわからない」という悩みは少なくありません。実際、いきなり本格的な機材を揃えようとすると予算もかかりますし、機能が多すぎてどこから触ればいいか迷ってしまうという声もよく聞きます。この記事では、採用動画の撮影に必要な機材について、スマートフォンから始める方法、その中間にあたるポケットサイズのジンバルカメラを使う方法、そして一眼カメラを使った本格的な方法まで整理してご紹介します。
「なんとなく撮る」が企業の印象を下げてしまうことも
動画は候補者に伝えられる情報量や雰囲気を大きく左右します。とはいえ、必ずしもクオリティの高いものでなければいけないわけではなく、可能な範囲で丁寧に作られていれば十分です。
逆に、準備をせず自社でなんとなく撮影してしまうと、途中で見劣りしてしまったり、クオリティの低さが企業の印象を下げてしまいかねないという点には注意が必要です。
どのレベルを目指すにせよ、最低限押さえておきたい機材と設定のポイントがあります。
採用動画の撮影スタイルは大きく3パターン
採用動画の撮影方法は、主に次の3パターンに分けられます。
- スマートフォンで撮影する方法
- ポケットサイズのジンバルカメラで撮影する方法
- 一眼カメラで撮影する方法
スマートフォンで撮影する方法
いきなり一眼カメラとレンズを揃えるとなると、予算もかかりますし、できることが多すぎて使いこなすのが難しく感じられることもあります。まずはスマートフォン1台から始めるのが、ハードルの低い選択肢です。
ポケットサイズのジンバルカメラで撮影する方法
「一眼カメラを持ち出すほどではないけれど、スマホのカメラだと少し物足りない」という場面は意外と多いものです。この中間を埋めてくれるのが、DJI Osmo Pocket 4 のようなポケットサイズのジンバルカメラです。
手のひらに収まるサイズで手軽に撮影できるうえ、ジンバルが本体に内蔵されているため、別途スタビライザーを用意しなくても手ブレの少ない映像が撮れます。それでいて画質もかなり綺麗なので、思い立ったときにさっと撮りたい採用担当者には最適な選択肢です。現場の様子や社員のちょっとしたインタビューなど、日常的に動画を撮り溜めていきたい場合に特に向いています。
一眼カメラで撮影する方法
一眼カメラでの撮影は画質や表現の幅が広がる一方、機材の準備や操作に慣れが必要です。本格的に力を入れたい場合の選択肢として押さえておくとよいでしょう。
スマホ撮影で揃えたい機材
スマートフォンで採用動画を撮影する場合、最低限揃えておきたい機材は次の3つです。
- スマートフォン本体(できるだけ新しい機種)
- ワイヤレスマイク
- スマホ用ジンバル
スマートフォン本体
スマートフォンは古い機種でも撮影自体は可能ですが、YouTubeなどに投稿して他社の動画と並んだときに、画質の粗さが目立ってしまう傾向があります。できるだけ新しい機種を使うのがおすすめです。
ワイヤレスマイク
スマートフォンのマイクは性能が上がってきているとはいえ、話者の声だけでなく周囲の音も広く拾ってしまいがちです。Type-C接続に対応したワイヤレスマイクは比較的安価に揃えられ、これを使うだけで音声がクリアになり、動画のクオリティが一段引き上がります。
具体的には、次のようなワイヤレスマイクが使いやすくおすすめです。
- DJI Mic 3
- DJI Mic Mini
- RODE Wireless GO 3
いずれも小型で、電源を入れてすぐ録音を始められる手軽さが魅力です。特にカメラを DJI Osmo Pocket 4 で揃えるのであれば、マイクも DJI のワイヤレスマイクに合わせておくと、接続や運用がスムーズになります。
スマホ用ジンバル
手ブレ補正機能を備えたスマートフォンも増えていますが、それでも手持ち撮影特有の違和感は残りやすいものです。スマホ用のジンバルを使ってブレを抑えるだけで、素人っぽさが減り、きちんと企業が作った動画だという印象を与えやすくなります。
撮影前に確認したいスマホの設定2つ
スマートフォンで撮影する際、確認しておきたい設定項目は次の2つです。
- フレームレート(初期設定は30のままでよい)
- 解像度(1080か4Kかを目的に応じて選ぶ)
フレームレート
1秒間に何枚の写真をつなぎ合わせるかを決めるのがフレームレートです。数値を上げるとより滑らかな映像やスローモーション撮影も可能になりますが、企業紹介の動画でスローモーションを使う場面は基本的にないため、初期設定のままで問題ありません。
解像度
解像度は数値が大きいほど鮮明な映像になりますが、データ量も重くなります。長尺のインタビュー動画などをそのまま配信するだけであれば1080でも十分ですが、編集でズームするような使い方を想定している場合は、粗さが目立ちやすくなるため4K以上で撮っておくのがおすすめです。撮りたい映像のイメージに合わせて選ぶとよいでしょう。
画質より気をつけたい2つのポイント
画質は一定の水準を満たしていれば、視聴者はストレスなく見ることができます。それよりも視聴者の離脱や印象の低下につながりやすいのが、次の2点です。
- 音質
- 手ブレ
音質への配慮
先述の通り、スマートフォン単体のマイクは周囲の音も拾いやすいため、ワイヤレスマイクを組み合わせることが有効です。画質や編集方法以上に、音声への配慮が動画全体の印象を左右します。
手ブレへの配慮
手ブレも視聴者にストレスを与えやすいポイントです。ジンバルなどを使ってブレを抑えることで、見やすさと信頼感の両方を高めることができます。
一眼カメラで撮影する場合の機材と工夫
より本格的に採用動画を制作する場合の一例として、次のような機材と体制が使われることがあります。
- 三脚での固定撮影
- 一眼カメラ本体とマイクの接続
- 逆光や影を防ぐためのライト
- カメラ2台での撮影体制
- ガンマイクとピンマイクの併用
- 屋外や動きのある撮影用のジンバル・アクションカメラ
- 必要に応じたグリーンバック
カメラを2台使う理由
カメラを2台用意するのは、片方の音声が万一録れていなかった場合の保険という意味と、正面・斜めなど画角を変えることで視聴者を飽きさせないという、2つの狙いがあります。
マイクを2種類使う理由
ピンマイクで基本の音声を録りながら、ガンマイクでも別途録音しておくことで、音声トラブルによる撮り直しのリスクを減らすことができます。
屋外・動きのある撮影の工夫
社員が移動する様子や1日密着のような映像では三脚が使いにくいため、ジンバルやアクションカメラを使って追従しながら撮影する方法もあります。この場合、一眼カメラと比べると画質はやや落ちるものの、マイクをしっかり接続しておけば音質はクリアに保てます。
撮影でよくある失敗と対策
初めて撮影する際に起こりがちな失敗として、次のようなものが挙げられます。
- バッテリー切れ
- SDカードの容量不足・データ消失
- ピンボケ
- 音声の未収録・端子の挿し間違い
- 白飛び
撮影前後に確認すること
充電とSDカードの空き容量は、撮影前に必ず確認しておきたいポイントです。撮影データはパソコンにバックアップを取り、SDカードを複数人でやり取りする際は、静電気によるデータ消失を防ぐため、手渡しをせず一度置いてから受け取るようにします。
撮影中に確認する3つのこと
プレビュー画面が小さいと、ピントが合っているように見えても後で大きな画面で見るとボケていることがあるため、ファインダーなどで都度しっかり確認することが大切です。また、マイクがきちんと接続され音声が入っているかをイヤホンでモニターしながら撮影し、入力端子と出力端子を間違えないようにする点も注意が必要です。さらに、明るすぎる白飛びは編集で直しにくいため、不安な場合は少し暗めに撮っておき、後から明るさを調整する方が扱いやすくなります。
内製・プロ伴走・代行、どれを選ぶか
機材を揃えて内製で撮影する方法のほかに、自社撮影をプロが伴走してサポートする方法や、企画から撮影・編集までを任せるフル代行という選択肢もあります。実際の運用例として、月に1〜2回程度まとめて撮影する体制で継続しているケースもあり、必ずしも頻繁な撮影が必要になるわけではありません。
どの方法が合うかは、社内に撮影・編集を担える人がいるか、継続的に時間を割けるかによって変わってきます。まずは内製で試してみて、負荷が大きいと感じた部分だけプロに相談するというように、段階的に選択肢を組み合わせることも可能です。
まとめ
- スマートフォン・ワイヤレスマイク・スマホ用ジンバルの3つがあれば、自社でも一定水準の採用動画を撮影できる
- 画質だけでなく、音質と手ブレへの対策が視聴者の印象を大きく左右する
- バッテリーやSDカードの管理、ピンボケ・音声・白飛びの確認を撮影前後に徹底することで、失敗による撮り直しやクオリティ低下を防げる
採用動画の機材選びや撮影方法は、自社の体制や目指すクオリティによって最適な形が変わります。まずはお気軽に無料相談からご相談ください。
